夢の三角木馬

ما رأيت وما سمعت

2015-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「Panda Bear / panda bear meets the grim reaper 」(7.8点)

Animal Collectiveのメンバーの一人であるPanda Bear(本名Noah Benjamin Lennox)のソロアルバム第五作目。 僕は今作でPanda Bearのソロアルバムに触れたことになるんだけど、Animal Collectiveにある「Strawberry jam」の時のようなあのアクの強いエクスペリ…

(漫画)「施川ユウキ / サナギさん」(8.0点)

「日頃僕たちが何気なく使っているものや言葉を、もう一度考えて改めて使ってみる」がこの漫画の一つのテーマなんじゃないかな。物を見つめ直す、っていうのはありきたりなやり口だけど、この作品に関してはそれがちょっと他とは変わっているんだよね。ほと…

「Grouper / Ruins」(8.2点)

僕にとって今まで聴いてきた「アンビエント」というジャンルに対して思っていたことは「静寂」、「無機質」、「寒々しさ」、「空虚」とかネガティブなイメージしかなくて、そういった負の性質を帯びた音楽を世のアンビエント愛好家は好んで聴いているのだろ…

「M83 / Saturdays = Youth」(9.1点)

うーん、これはいいぞ。去年、同バンドの2011年作「Hurry up, we're dreaming」を聴いてかなりアンテナ的にビビビっと来て一時期どハマリしていたんで、今回はその3年前、2008年の作品「Saturdays = Youth」を聴いてみることになったんだけど、うーん、良い…

「Franz Ferdinand / right thoughts, right words, right action」(7.8点)

このアルバムが発売された当時、ボーカルのAlexが「すべての音楽はポップでなくちゃいけない」と言っていたけれど、それをちゃんと実践してくれていたアルバムなんじゃないかと思う。そして前作「tonight」で感じた「『踊れるロック』からの脱却」を見事にバ…

(小説)「西尾維新 / 戯言シリーズ」(5.3点)

実は三作目「クビキリハイスクール」までは中学の頃に読んでいたけど、受験やらなんやらでそのままにしていた戯言シリーズ、あれからもう数年が経ち割と暇なこの状況でまた読んでみようか、と去年の年末に意気込んで一気読みした。 正直、読まなくて良かった…

「D'angelo / Voodoo」(4.6点)

やっぱさ、大人数が傑作だのなんだのと称賛しても、やっぱり大人数は大人数であってそこには少数派が存在しているわけじゃない?100人中97,8人が満点を付けるような絶賛をしても、残りの2,3人はどう頑張っても満点をつけられるような代物ではない、と判断す…

「Sigur Ros / Med Sud I Eyrum Vid Spilum Endalaust (邦題:残響)」(8.0点)

いやこれめっちゃ聴きやすい。僕は「Agaetis Byrjun」⇒「()」⇒「Valtari」と通って来たけど、このアルバムが4枚の中で一番好きになれそうかも。それまで海外の音楽誌で「Agaetis Byrjun」が2000年代の名盤としてかなり推されてて、どれどれどんな感じかなと…

「Godspeed You! Black Emperor / Allelujah! Don't bend! ascend!」(8.3点)

「Godspeed You! Black Emperor」だって。すっげぇバンド名だな。妹にバンド名言ったら「厨二臭い」と言われたこのバンド、もう20年近く活動を続けているらしい。このバンドは「後期キング・クリムゾンのフォロワー」とか「ポストロックの真打」とか色々言わ…

(映画)「英国王のスピーチ」(8.7点)

前々から気になっていた映画。ようやく観れたけどかなり面白かった。僕の近しい人も吃音を患っている人がいるんだけど、なかなか吃音そのものが病気の一つだと未だに理解されていない現状があり、吃音の辛さを表現するにはこの映画のように吃音患者その人の…

(映画)「トゥルーマン・ショー」(7.0点)

「自分だけが世界から監視されている」ことを題材にしたサスペンス映画って、意外と沢山ありそうであんまりない気がする。この映画って、物語の裏の思惑を読み取ったりすることもできるよね。例えばトゥルーマンを全世界の前で放送禁止用語の発言を連発して…

(映画)「8 mile」(7.1点)

エミネムの自伝的映画。前情報なしで観たから僕はてっきりエミネム自身がスターにのし上がるまでの映画だと思ってたんだけど、エミネムによく似た境遇を持つ男が、一度は負けたラップバトルに再度挑戦して見事勝ち上がっていく、意外と作中の時間が短い映画…

(映画)「somewhere」(9.3点)

この映画は誰も幸せになんかしてくれない。主人公も、その娘も、この映画を観ている観客自身も。 この映画ではたまたま退廃的な生活を送っている俳優の男にフォーカスを当てた映画となっているが、彼は「極端な例」にすぎず、大きさはどうであれ結局はみんな…

(映画)「プライドと偏見」(6.2点)

結構真面目に観てたんだけど、やっぱりどうしても不可解な場面展開や各々の登場人物の発言の内容に整合性が取れなくて、途中何度も困惑したけど、なんとか観終わることが出来た。特に上のポスターの後ろにいる男、ダーシーの挙動が意味不明で、「なんでさっ…