夢の三角木馬

ما رأيت وما سمعت

年間ベストアルバム25

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おはこんばんちわ
僕です。
このブログで最後に記事を書いたのが5月で、しかも月間ベストを途中で投げ出して長い間が空いてからのこの記事です
僕の記憶では上半期ベストを書こうとしたけど面倒くさくなって、途中でブログを更新する事自体面倒くさくなった記憶があります
ただ単純に更新する事に飽きてしまったといいますかね……「まあTwitterでいいか」の精神が体に染みついてしまった弊害も無きにしも非ず
というTwitterへの責任転嫁で話を終えさせていただきますけれども

 

皆さん!年末ですよ年末!

 

思えば5年ほど前、まだ洋楽を聴きたてだった頃はどこから今の情報を集めてよいか分からず、
PitchforkとNMEとRolling Stoneの選ぶ年間ベストを2010年から見漁り聴き漁っていましたよ
当時の僕にとってはその3つの媒体は現在の自分の音楽Digに大きな影響を与えてくれたんです
2010年代入りたての頃はどの媒体も大きくカバーしている分野がほぼロックや電子音楽だったのが、
今ではヒップホップやらR&Bやらにも中途半端に手を広げて、媒体自身のアイデンティティが薄まり画一化が激しくなり
自分にとって面白味が減ってしまったように感じます。(ある人は、そういった現象は00年代から始まっていたと言う)
加えてストリーミングサービスが大きく影響を及ぼし、自分の聴ける音楽の選択肢が無限大に広がった時代になって
逆に何を聴けばいいのか、このまま3つの媒体が「良し」とする、ジャンルも(悪い意味で)多様すぎる音楽をバカ正直に聴き続けていればいいのか、
などと疑問に思うここ数年でした、まあこの他にもTiny Mix TapesとかMOJOとか色々ちょくちょく見てはいましたが。
しかし、ここ最近ではそうなるともう自分の感性信じるしかないじゃん?と考えて、
何か与えられる前に自分から探しに行く姿勢で聴くべきだなーと、改めて思いました
あとマスの評価に惑わされずに、自身の感情・感性によってのみ評価を考えるべきだと
自分は嫌いなのに皆が良いと言っているからと無理に聴く必要なんてないですから

なので今後トラップは聴きません、ロック最高!!!!!

こんなに早い時期に年間ベストを発表したのも、
他の有名な音楽媒体がベストを発表し始める前の時期に自分の好きな音楽を表明しておきたかったからです

つっても上の文章で媒体がヒップホップ、R&Bも推し出すようになった事を否定的に書きはしましたが
それによって自分の好きな物のジャンルが広がったことも影響の結果としてあるので感謝はしています
昔は純粋なロックキッズだった少年も今やジャズヒップホップやらダブテクノやらハウスやらを聴くようになって…
今回のベストもそんな感じです

 

本題のベストの話に入りますが、
まあ今年は驚くほど新作アルバム買わなかった…多分手で数えるくらいしか買ってないと思う…
本当にSpotifyの影響ってデカいな、マジで。一か月1000円で何でも聴き放題は一回ハマると中々抜けられないよ
音楽好きにとってほぼヤクだよヤク

で今回Spotifyを使って新譜聴きまくろーと年始に意気込んで、
現在までに今年(2017年12月~現在)の新譜は180枚近く聴きました
キモッ
でも今年はちょっと追うのに必死すぎて、11月は上旬から気になってる未チェックの作品を聴く月間にしていたのですが
途中からちょっとダルくなってしまったので、来年はもっと厳選して減らします…もうちょっとラフに聴きたし………
下はその聴いた音源リスト
(https://rateyourmusic.com/collection/oz_tk/r0.5-5.0,ss.e/79)release dateで時系列順に並べて後ろの方にあります

言うてもそこまで雑に聴いてないんで(どの作品も最低3,4周はしてる)、結構自分の中でちゃんとしたレートになってるなーと
こうして見ると思います
数年前まで(今も?)Spotifyで聴いた音源は入れない意思を持って年間ベスト記事を書いてる人もいましたが、
僕自身はあんまそういうのは考えてないです、買った音源もストリーミング音源もフラットに聴いて判断してるので
今回実際に買った音源が選外だったりします


そんな色々な思いが渦巻いた2018年のアルバム年間ベスト25、25位から11位までチェキッ!!

 

 

 

 

25.「ゲスの極み乙女。/ 好きなら問わない 」/「ジェニーハイ / ジェニーハイ」

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24.「Lamp / 彼女の時計」

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23.「Arctic Monkeys / Tranquility Base Hotel & Casino」

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22.「Yo La Tengo / There's a Riot Going On」

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21.「Eli Keszler / Stadium」

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20.「さよならポニーテール / 君は僕の宇宙」

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19.「Kali Uchis / Isolation」

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18.「空気公団 / 僕の心に街ができて」

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17.「Fire-Toolz / Skinless X-1」

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16.「Evan Call / ハクメイとミコチ オリジナルサウンドトラック Forest Songs」

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15.「HONNE / Love Me・Love Me Not」

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14.「Car Seat Headrest / Twin Fantasy」

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13.「Michael Beharie & Teddy Rankin-Parker / A Heart From Your Shadow」

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12.「Black Thought / Streams of Thought, Vol. 1」

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11.「Efrim Manuel Menuck / Pissing Stars」

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つーわけで11位まではこんな感じです
いくつかピックアップして語っていこうかな


25位の川谷作品は2枚で1カウントでいいかなって事で
ゲスの極み乙女。自体はシングル曲なりミニアルバムなりをちょこちょこ聴いてた感じで、今回初めて真正面からアルバムと対峙しましたが思ってた以上に良かった。
川谷節が顕在したソングライティングに加えてゴージャスな音の作りが、良質なJ-Rockのお手本って感じ
ジェニーハイもメンバーの色モノ感溢れるバンドをおふざけ無しでやる姿勢は好印象

 

23位のアクモンは個人的にバンド最高傑作だと思うんですが、あんまり評論家のウケが良くないのが解せませんね
The Last Shadow Puppetsでやれという声も目立つけども、確実に前作のAMからバンドとして正当進化させた作品と言えるので
そういう事を言うのは未だに1stの呪縛に囚われている人なのでは

 

21位のEli Keszler、とても良いです
10年以上のキャリアがあり、これまでLaurel Haloと組んだりPANから作品を出したりと
自分が触れやすい位置にいるアーティストでありながらこの作品で初めて存在を知りましたが、
パーカッショニストの観点から音響に拘った作品であり
異質なビートとASMR的な心地よさが同居する何とも不可思議で面白い音楽です

 

20位のさよポニ、音としても以前の作品と比べると地味目な作風になっており、しかも歌詞世界も
これまでのさよポニの世界観を踏襲したように受け取れる内容になっており、完全に一見さんを拒絶するような作品になってますが
ちゃんとさよポニを追ってきた自分にとっては改めて過去の作品を考え直す重要度の高い作品でした

 

15位HONNE、シンセポップの現代を映す傑作です
メロウであり、楽しげであり、聴いた後は少し悲しくなる
セルアウト的な音だからもっとウケてもいいと思うんだけどなぁ……

 

14位のCar Seat Headrest、まあ安定の名作ですわな
2011年に自主制作で作った作品をセルフリメイクした作品ですが
まず音が良い、これぞロック!って感じな雑味混じりだけどクリーンな音
今の「生きた」ガレージロックを聴くならこれが一番です


13位のMichael Beharie & Teddy Rankin-Parker、
アヴァンジャズバンドZsのMichael Beharieと、現代音楽チェロ奏者Teddy Rankin-Parkerによるユニット。
ミックスはJim O'rourkeが担当しており安心音響、と言いたいところなんだけど
この作品の雑多感…トライバルなリズム感やらノイズの質感やら様々な要素が寄せ集まったコラージュワークで
先の見えない不明瞭さへの不安感も作品の一部として取り込まれてしまうような、(いい意味で)蠱惑的な作品になってます


11位のEfrim Manuel Menuckはみんな大好きGodspeed You! Black Emperorのフロントマンで
今回はそのソロ作になってます
GY!BEは作風としてかなりポリティカルな側面を音楽に落とし込んでいますが、
この作品では呪術のような、本当に呪いの音楽なんじゃないのかってくらいに禍々しい音で、このぐらいダウナーな感じで去年のGY!BEの作品も作ってくれてたらなぁ…と思ったり(あれもあれで好きだけど)


とまあいくつかピックアップしましたわ。俯瞰で見るとこのラインナップ、
ポップもロックもジャズもノイズもごちゃ混ぜに口に入れて気持ちよく飲み込めた作品って感じですかね
もしかしたら10位以降もそんな感じかも

 

っつーわけで10位から一気に1位まで~チェーーケラッ!!

 

 

 

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10.「Khruangbin / Con Todo El Mundo」
辺境サイケの生まれ変わり
俺の中にある「サイケ観」の一つをそのまま具現化してくれたような傑作

 

 

 

 

 

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9.「Armand Hammer / Paraffin」
バリカッコいいの一言に尽きる。ヒップホップ好きでこれを聴かないのはありえへん
他の今年の重要作を捨ててでもこれを聴いてほしい

 

 

 

 

 

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8.「Puce Mary / The Drought」
フェティッシュ感と狂気が仲良く肩組んでピースサインを送ってるようなインダストリアル
かなりぶっ飛んでるしジャケットも今年一イカしてる

 

 

 

 

 

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7.「Mind Over Mirrors / Bellowing Sun」
コズミックなミニマル~クラウト感、容易にトリップ出来る電子音響
通すと1時間10分あるのに一気に聴き終えてしまうくらいにハマる

 

 

 

 

 

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6.「Pinegrove / Skylight」
色々あって活動休止してからの復帰作なだけに話題性は薄かったけど、
俺だけはPinegroveを見捨てねぇからな…
何気に凄く脂の乗った時期なんじゃないかってぐらいに質が高いので聴いたってください…BandcampでNYPなので…

 

 

 

 

 

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5.「Natalie Prass / The Future and the Past」
80年代後半のちょっとお上品な雰囲気漂うポップセンスを今の音で再現した名作
俺こういうの弱いな~ってつくづく思った

 

 

 

 

 

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4.「Kurt Vile / Bottle It In」
本格的に注目されるようになった2011年の「Smoke Ring For My Halo」から随分遠い所に来た作品
でも耳当たりの良いギターで良いメロディを奏でてくれるのは変わらないし、それだけで何も文句ないよ

 

 

 

 

 

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3.「Szun Waves / New Hymn to Freedom」
電子音楽家Luke AbbottやサクソフォニストJack Wyllieらが組んだ前衛電子ジャズバンドSzun Wavesの2枚目
上の一文でこの音楽を物語っています。後は聴いて各々が判断してください、僕は大傑作だと思います

 

 

 

 

 

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2.「Avantdale Bowling Club / Avantdale Bowling Club」
今年のジャズヒップホップ最高傑作です
現代的なのにクラシック感溢れる非の打ちどころがない作品

 

 

 

 

 

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1.「ORESAMA / Hi-Fi Pops」
今巷に溢れている邦楽の中で一番J-POPしてる音楽
これを聴いていると、ポップであるという事は何よりも代えがたい尊いものであると再認識できる

 


以上です
ベスト10のそれぞれの作品は11位以降より自分の中で盤石な順位づけだなーと見てて思います
だから来年も多分聴いてるんじゃないかなー
いやどうだろうな……わからん


次の10枚は、悩んだ結果選外にせざるを得なかった作品です

・「Against All Logic / 2012 - 2017]」
・「Albert Hammond Jr. / Francis Trouble」
・「ドッツ /「 」」
・「Leon Vynehall / Nothing Is Still」
・「Animal Collective / Tangerine Reef 」
・「Sports / Everyone's Invited」
・「Mogwai / KIN」
・「The Lemon Twigs / Go to School」
・「Belle and Sebastian / How to Solve Our Human Problems 」
・「Kero Kero Bonito / Time 'n' Place」

 

一番意外に良かったと思ったのがAlbert Hammond Jr.で
The Strokesよりこっち優先的にやってくれんかなとか思ったり

 

 

 

こんな所ですかねー
今年は例年にも増して色々聴いたけど、何となく自分が好きなジャンルが今年どれだけ広がったかとか、
どう聴いても苦手だったと思えるジャンルが見つかったりとか、発見の多い年でした
それを踏まえて来年はマジで母数少なめで、もう少し厳選しながら聴こうと思います…

それではまた~