夢の三角木馬

ما رأيت وما سمعت

4月のベストアルバム15枚

僕がひと月分のベストを決めるときには、まずiTunesを見てその中から今月買ったものを列挙してそこから選別していくのですが、毎回思うのが「一ヶ月って長いんだな」と。その月の中旬以降は大体どんなCDを買ったかは覚えているのですが、月初めに買ったCDを…

「The xx / xx」(9.3点)

最近のヘビロテ。 聴き込むもよし、作業用のBGMとして流すのもよしなオールマイティさを兼ね備えているこのアルバム、一番の特徴としては音数が極限に少ない「シンプルさ」かな。 とにかく無駄がない。無駄がないからこそ奥深さがあるし、上澄みだけをすくい…

「Hermann H & the Pacemakers / SIX PACKS(8.5点) / Pinkie's Rock Show(7.9点)」

「SIX PACKS」 「Pinkie's Rock Show」 2年ぶりぐらいかな?かなり久しぶりにヘルマンを聴いたんだけどやっぱり良い。僕がこのバンドに出会ったのは高校三年の頃中学から長いこと邦ロック厨をやっていたけど、この頃似たようなバンドしか現れなくなってつま…

3月のベストアルバム15枚

もう3月とか悲しくなりますね~僕の中ではまだ1月の半ばの気分なんですけど 今月は良作の新譜や旧譜を沢山見つけることができました。故にいつもどおり10枚に絞り込むのは厳しかったので、ちょっと量を増やして15枚にしてみました。 4月も期待している新譜が…

最近読んだ漫画を列挙する遊び

学校も長期休暇に入り、何も起こらない日々を漫然と過ごしていると、ブログ更新を含んだ創作意欲とかそういった諸々の活動に対してのやる気がドンドンドコドコ落ちていってる気がします。朝から晩までネットのくだらないサイトをサーフィングする日々。そん…

(アニメ)「Wake Up, Girls!」(7.6点)

「Wake Up, Girls!」は、エンターテインメントにおけるアイドルの存在意義をアイドルそのものの立場から見出すことを試みていた。その中で避けられない衝突、大人のずる賢さ、若さゆえの衝動的行動が恐ろしくリアルに(ご都合的展開も交えながら)描かれていた…

「Wilco / What's Your 20?」(8.1点)

Wilcoって確か2000年代はじめに「Yankee Hotel Foxtrot」というアルバムで世界的に有名になったロックバンドだけど、そのバンドの歴史は意外と長くて、1stアルバム「A.M.」を発表してから20年が経っていて、ボーカルのJeff Tweedyに至っては前身となるバンド…

(漫画)「丸山 薫/ 事件記者トトコ!」(0.7点)

心の底から「つまんねぇな」って思った漫画だった。物語・キャラクター・世界設定のどれもが中途半端で、ストーリーの山場もたいして盛り上がらずただダラダラと話が進んでいってて、読んでいて本当に苦痛だった。表紙買いだったんだけど当分そういう買い方…

「Girls / Album (6.5点) / Father, Son, Holy Ghost (7.1点)」

Album Father, Son, Holy Ghost ポップスというものは日々新しく作られる一方で、Girlsみたいに昔築き上げたポップスの中から「良い部分」を抜き取って再構築しているアーティストもいるわけで、そうしたアーティストの中でも2010年代あたりを見てるとGirls…

2月のベストアルバム10枚

「今年こそは記事を100個書くぞ!」って意気込んでた割には先月2.3個しか書けてない事実。3月はもっと書こうかな。 2月はほとんどやることもなくただダラダラと音楽を聴いて暮らしてきたような気がします。なのでインプットは沢山してきているのですが、それ…

(漫画)「百合アンソロジー dolce」(6.4点)

最近心がすさんでいているのかただ単に嗜好が変わってるからなのかはわからないけど、よく百合漫画を読むようになった。最近、って書いたけど多分これ7年ぐらい前からだと思う。 7年前の当時中学2年か3年の頃、タイトルに惹かれて前情報全く無しに「青い花」…

「Homecomings / Somehow, Somewhere」(7.6点)

確かこれ出た当時から今年のアタマにかけて「ボーカルの英語の発音がクソだから聴かん!」とかわけのわからないことをずっと言い続けて聴かず嫌いをきめていた気がするんですけど、その時の僕の頭を叩いてやりたい気分です。そもそも、英語の発音とかそうい…

「Belle and Sebastian / Girls in Peacetime want to dance」(9.5点)

1月はこればっかり聴いてた。しかもまだ聴き足りてない感じもある。ベルセバに関しては僕は2006年作「The life pursuit」をきっかけに知った人間なので、それ以降の所謂「明るい」ベルセバが好きな訳で、初期の暗くじめっとした音楽を期待していたファンにと…

1月のベストアルバム10枚

今年から月ごとの個人的ベストアルバムでも決めてみようかなと。 これには僕の備忘録的な意味合いが大きく占めているので、そこまで深く考えてません。 また、選ぶアルバムは今年出たアルバムに限らないのであしからず。 1.「Belle and Sebastian / Girls in…

「Panda Bear / panda bear meets the grim reaper 」(7.8点)

Animal Collectiveのメンバーの一人であるPanda Bear(本名Noah Benjamin Lennox)のソロアルバム第五作目。 僕は今作でPanda Bearのソロアルバムに触れたことになるんだけど、Animal Collectiveにある「Strawberry jam」の時のようなあのアクの強いエクスペリ…

(漫画)「施川ユウキ / サナギさん」(8.0点)

「日頃僕たちが何気なく使っているものや言葉を、もう一度考えて改めて使ってみる」がこの漫画の一つのテーマなんじゃないかな。物を見つめ直す、っていうのはありきたりなやり口だけど、この作品に関してはそれがちょっと他とは変わっているんだよね。ほと…

「Grouper / Ruins」(8.2点)

僕にとって今まで聴いてきた「アンビエント」というジャンルに対して思っていたことは「静寂」、「無機質」、「寒々しさ」、「空虚」とかネガティブなイメージしかなくて、そういった負の性質を帯びた音楽を世のアンビエント愛好家は好んで聴いているのだろ…

「M83 / Saturdays = Youth」(9.1点)

うーん、これはいいぞ。去年、同バンドの2011年作「Hurry up, we're dreaming」を聴いてかなりアンテナ的にビビビっと来て一時期どハマリしていたんで、今回はその3年前、2008年の作品「Saturdays = Youth」を聴いてみることになったんだけど、うーん、良い…

「Franz Ferdinand / right thoughts, right words, right action」(7.8点)

このアルバムが発売された当時、ボーカルのAlexが「すべての音楽はポップでなくちゃいけない」と言っていたけれど、それをちゃんと実践してくれていたアルバムなんじゃないかと思う。そして前作「tonight」で感じた「『踊れるロック』からの脱却」を見事にバ…

(小説)「西尾維新 / 戯言シリーズ」(5.3点)

実は三作目「クビキリハイスクール」までは中学の頃に読んでいたけど、受験やらなんやらでそのままにしていた戯言シリーズ、あれからもう数年が経ち割と暇なこの状況でまた読んでみようか、と去年の年末に意気込んで一気読みした。 正直、読まなくて良かった…

「D'angelo / Voodoo」(4.6点)

やっぱさ、大人数が傑作だのなんだのと称賛しても、やっぱり大人数は大人数であってそこには少数派が存在しているわけじゃない?100人中97,8人が満点を付けるような絶賛をしても、残りの2,3人はどう頑張っても満点をつけられるような代物ではない、と判断す…

「Sigur Ros / Med Sud I Eyrum Vid Spilum Endalaust (邦題:残響)」(8.0点)

いやこれめっちゃ聴きやすい。僕は「Agaetis Byrjun」⇒「()」⇒「Valtari」と通って来たけど、このアルバムが4枚の中で一番好きになれそうかも。それまで海外の音楽誌で「Agaetis Byrjun」が2000年代の名盤としてかなり推されてて、どれどれどんな感じかなと…

「Godspeed You! Black Emperor / Allelujah! Don't bend! ascend!」(8.3点)

「Godspeed You! Black Emperor」だって。すっげぇバンド名だな。妹にバンド名言ったら「厨二臭い」と言われたこのバンド、もう20年近く活動を続けているらしい。このバンドは「後期キング・クリムゾンのフォロワー」とか「ポストロックの真打」とか色々言わ…

(映画)「英国王のスピーチ」(8.7点)

前々から気になっていた映画。ようやく観れたけどかなり面白かった。僕の近しい人も吃音を患っている人がいるんだけど、なかなか吃音そのものが病気の一つだと未だに理解されていない現状があり、吃音の辛さを表現するにはこの映画のように吃音患者その人の…

(映画)「トゥルーマン・ショー」(7.0点)

「自分だけが世界から監視されている」ことを題材にしたサスペンス映画って、意外と沢山ありそうであんまりない気がする。この映画って、物語の裏の思惑を読み取ったりすることもできるよね。例えばトゥルーマンを全世界の前で放送禁止用語の発言を連発して…

(映画)「8 mile」(7.1点)

エミネムの自伝的映画。前情報なしで観たから僕はてっきりエミネム自身がスターにのし上がるまでの映画だと思ってたんだけど、エミネムによく似た境遇を持つ男が、一度は負けたラップバトルに再度挑戦して見事勝ち上がっていく、意外と作中の時間が短い映画…

(映画)「somewhere」(9.3点)

この映画は誰も幸せになんかしてくれない。主人公も、その娘も、この映画を観ている観客自身も。 この映画ではたまたま退廃的な生活を送っている俳優の男にフォーカスを当てた映画となっているが、彼は「極端な例」にすぎず、大きさはどうであれ結局はみんな…

(映画)「プライドと偏見」(6.2点)

結構真面目に観てたんだけど、やっぱりどうしても不可解な場面展開や各々の登場人物の発言の内容に整合性が取れなくて、途中何度も困惑したけど、なんとか観終わることが出来た。特に上のポスターの後ろにいる男、ダーシーの挙動が意味不明で、「なんでさっ…

今年聴いたアルバムのベスト100

トラックだけじゃなくアルバム編も作ってみました。でもこっちは「今年聴いた」アルバムですので、今年発売されたアルバムかそうじゃないかは関係なしにランキングにしてみました。 1位 Deerhunter / halcyon digest 2位 Base Ball Bear / 二十九歳 3位 g…

2014年のお気に入り曲ベスト30を選んでみた

年末に一度、音楽情報誌などがこぞってやるアルバムや曲のランキング特集って、個人的にはワクワクするものがあるんです。「まあ、この雑誌ならこういうランキングになって、これが一位に来るよな」みたいな完全に読者に見透かされたランキングでも読んでて…