夢の三角木馬

ما رأيت وما سمعت

「Sigur Ros / Med Sud I Eyrum Vid Spilum Endalaust (邦題:残響)」(8.0点)

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いやこれめっちゃ聴きやすい。僕は「Agaetis Byrjun」⇒「()」⇒「Valtari」と通って来たけど、このアルバムが4枚の中で一番好きになれそうかも。それまで海外の音楽誌で「Agaetis Byrjun」が2000年代の名盤としてかなり推されてて、どれどれどんな感じかなと聴いてみたけど、個人的には「……ま、まあ…こういうの、好きな人は好きなんだろうね…」っていう感想だった。はっきり言って、ちょーー退屈。でも「()」も「Valtari」も僕が色々音楽を聴き始めてからの節目節目に買っていたもので、毎回慢心ながら「自分の耳が段々肥えてきたから、もしかしたらこれはよく思えるかもしれない」と思い込んで買って、そして毎回後悔するパターンだった。

しかし、今回のこのアルバムはかなり聴きやすい。時期的には「()」と「Valtari」の間なんだけど、このジャケットの天気みたいにすごく明るい曲調の曲が多くて、どういうわけか超ノれるアルバムになってる。二曲目なんか縦ノリ出来る。初めてだよ、Sigur Rosで縦ノリするなんて。騒ぐところは騒ぐ、静かなところは静かに、とメリハリが付けられているのもよかった。本当にあっという間に一枚ぶっ通しで聴ける。これまで1枚まるまる通して聴くのが割と苦痛だったSigur Ros、このアルバムで見方が少し変わったかも。