夢の三角木馬

ما رأيت وما سمعت

(映画)「クロニクル(7.5点)」

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あっと言う間の80分だった。物語は3人の高校生が偶然超能力を身につけて、その力にそれぞれが翻弄されていく話なんだけど、映画の終盤まで超能力を使ったアクションはあんまり目立って出てこないのが特徴。物語としては恐らくSFというよりも青春映画という方が形容が付くんじゃないかってくらい、登場人物の心情の変化やお互いの衝突が激しかった。観ていて一番気になったのが、この映画の主人公、終始クズなんだよね…。主人公が後半から完璧な「悪」になっていったのに対して、この映画の「善」である主人公の従兄弟のキャラが終盤まであまり立っていなかったのが残念。でもこの映画で超能力というSFとは遠い部分で色々汲み取れる所があって、自分が生活していく環境でこんなにも物の考え方が違ってきてしまうのか、全く違う生活環境の人同士が分かり合えることが出来るのか等等、80分の中で沢山葛藤している主人公を、主人公の回すカメラを通じて客観的に観る事が出来る。あとエンドロール前のM83の曲がカッコよかった。